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お酒の豆知識

知ってたらちょっとステキ。
お酒の雑学。

ビール類

TPOを問わず広く愛飲され、いまや日本のスタンダード酒といえるほどですね。
発芽させた大麦を粉砕し、50~70℃の温水と共に描き交ぜ天井獏順を作り沸騰後酵母を加え、5~10℃の状態で10日間程度発酵させると若ビールができます。この若ビールを-1~0℃で1~3ヶ月熟成し、酵母カスなどを濾過して一般的なビールが作られます。日本のビールは、ラガービールの中でも華やかな香りとすっきりした飲み口を特徴としたピルスナータイプに属します。
確かにすっきりした味のものが多いですよね。
発泡酒とビールは、どこが違うのでしょうか? 水とホップ以外の原料における麦芽使用比率が66.7%(3分の2)以上のものがビールで、25%未満のものが現在主流の発泡酒となっています。
発泡酒は、副原料の制約もありません。つまり、発泡酒とはビールよりも麦芽の使用量等の制約が少ない発泡性を有する酒類というわけですね。
麦芽が少ないことで、すっきりとした飲み口のよさというメリットが生まれ、さらに、各メーカーが原料仕入れや製法開発などで企業努力を重ねて、本格派の味わいを追求してきたからこそ、発泡酒が世の中に認められたのです。
第3のビールとは、ビール、発泡酒とは別の原料・製法で作られた、ビール風味のお酒のことです。ビール、発泡酒に続くことから、「第3のビール」や「新ジャンル」と呼ばれていますね。
2003年(平成15年)の酒税法改正前までは、ビールよりも税率が低く抑えられた発泡酒が売れ行きを伸ばしてきていましたが、同改正によって発泡酒の税率が引き上げられてしまいました。
この税率改正に伴う値上げのため、消費者が離れる事を懸念した各メーカーは、より低税率(低価格)になるよう麦芽以外の原料を使用したり、ビールや発泡酒に別のアルコール飲料を混ぜて作った、ビールや発泡酒と同じような味わいの研究・開発を重ね、ついに2004年、ビールでも発泡酒でもない「第3のビール」が発売されるようになりました。

ウイスキー

スコットランドで生産されているスコッチ・ウィスキー、アイルランドのアイリッシュ・ウィスキー、アメリカのバーボン、カナダのカナディアン、日本のウィスキーが5大ウィスキーとされています。

スコッチ・ウィスキーは英国のスコットランドで蒸留・熟成されたウィスキー。その原酒が「モルト・スコッチ」で、ピートの薫香をつけた大麦麦芽だけを原料に糖化・発行させ、単式蒸留器2回蒸留したのち、オーク樽で3年以上成熟して作られる。ウィスキー本来のスモーキーフレーバーと香り豊かなコクが楽しめます。単一蒸留所で作られた「シングル・モルト」、複式のモルトをヴァッティング(ブレンド)した「ピュア・モルト」があり、産地はローランド、ハイランド、スペイサイド、アイラ島の4地区があります。蒸留所ごとに個性があり多彩な風味が楽しめます。是非ご堪能ください。
個性の強い複数のモルト・スコッチ・ウィスキーをヴァッティングし、これにまろやかなグレーン・ウィスキーをブレンドさせ再貯蔵した、英国のスコットランドで製造させるウィスキーです。風味の調和がとれ、飲みやすい味わいになっています。ベースとなるモルトの種類と配合率から多種多様なタイプがあり、世界で販売されているスコッチ・ウィスキーの90%以上はこのタイプとも言われています。表示年数はブレンドしたモルトまたはグレーンのうち最も若いウィスキーの成熟年数を示しています。
イギリスのブリステン島の西に位置するアイルランド島で作られるウィスキー。ウィスキー造りの歴史は古く、アイルランド島はウィスキー発祥の地と呼ばれています。大麦麦芽、大麦、ライ麦、小麦などを原料に、単式蒸留機で3回蒸留し、熟成させる。ピート香はなく、モルト・ウィスキーは腰が強くヘビーだが、輸出用のものはブレンデッドタイプが大部分で穏やかな風味のライトな味わいが特徴です。
原料にトウモロコシを51%以上使用し、内側を焦がしたホワイト・オークの新樽熟成したアメリカの代表的なウィスキーです。トウモロコシ、ライ麦、大麦麦芽などを連続式蒸留器でアルコール分40度以上80度以下に蒸留し、貯蔵して作られます。2年以上熟成したものは「ストレート・バーボン・ウィスキー」と呼ばれます。バーボンの語源は誕生の地であるケンタッキー州バーボン郡に由来しており、現在も約8割がケンタッキー州で生産されている。
アメリカで造られるウィスキーのうち「テネシー・ウィスキー」は法的にはバーボンに属するが蒸留後サトウカエデの炭で濾過してから熟成し、なめらかな風味に仕上げているのが特徴です。「ライ・ウィスキー」は原料に51%以上のライ麦を使用して2年以上貯蔵したもの。「コーン・ウィスキー」はトウモロコシを80%使用し普通の新樽などで熟成させたもの。これらのストレート・ウィスキーのほか、ブレンデッド・ウィスキーも多く作られています。
カナダで造られるウィスキー。ライムギを主原料にトウモロコシや大麦麦芽を加え、連続式蒸留器と単式蒸留機で蒸留した「フレーバーリング・ウィスキー」とトウモロコシを主原料に連続した「ベース・ウィスキー」(グレーン・ウィスキーに似たもの)を各々3年以上樽熟成したのち。ブレンドして作られる。このため、ライトでスムーズな味わいと軽快な風味がある。ブレンドした時の原料比率がライ麦51%以上であれば「ライ・ウィスキー」と表示できる。
日本で本格的なウィスキー造りが始まったのは1923年。製法面からみると大麦麦芽から造ったモルト・ウィスキーを風味のベースとしているなど、スコッチ・ウィスキーの流れをくんでいます。今日では1つの蒸留所で多彩な原酒を使い分けるなど高度な技術を独自に確立し、海外の愛好家団体からも高い評価を受けています。

ブランデー

ブランデー(ブランディ、 Brandy )は、果実酒からつくった蒸留酒の総称。語源は焼いたワイン(ヴァン・ブリュレ)から変化したと言われています。
単にブランデーと言った場合は通常ブドウが原料のワインを蒸留して作られたものを指しますが、リンゴから造ったアップルブランデーやサクランボから造ったチェリーブランデーもあります。
アルコール度数は40度弱から50度程度で、主に、白ブドウを酵母によって低温で発酵させワインを作り、これを蒸留させ、さらに樽に入れて熟成させて製造します。

フランス西南部のコニャック地方で造られたブランデーで、古い原酒と若い原酒をブレンドして作られています。生産地、原材料品種、蒸留法など厳しい規制があり、例えば次のような表示の規制もあります。
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「★★★(スリースター)」:一番若い原酒の熟成年数が2年以上
「V.S.O.P」 :一番若い原酒の熟成年数が4年以上
「ナポレオン」、「X.O」、「EXTRA」:一番若い原酒の熟成年数が6年以上
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グランド・シャンパーニュ、プティト・シャンパーニュ、ボルドリ、ファンボア、ボンボア、ボア・ゾルディネールの6地区に分けられ、100%その地区で造られたものは地区名を名乗れます。
フランス西南部、ガスコーニュ地方のアルマニャック地区で造られるブランデー。原料のぶどうはコニャック同様、サンテミリオン種が主力ですが、コニャックに比べ爽やかでフレッシュな味わいが特徴です。熟成年のラベル表記は次のような規制があります。
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「★★★(スリースター)」:ブレンドされた和解原酒が熟成1年以上
「V.O」、「V.S.O.P」 :ブレンドされた和解原酒が熟成4年以上
「ナポレオン」、「ヴィエイユ・レゼルブ」、「X.O」、「EXTRA」:ブレンドされた和解原酒が熟成5年以上
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コニャック、アルマニャック以外のフランスで生産されたブランデー。
ナポレオンやV.S.O.P等のラベル表示について、コニャックのような貯蔵年数の統一基準はありません。このほかAR法で定められた12地区の有名なAOCワイン産地の余剰ワインを使って造られたブランデーは「オー・ド・ヴィー・ド・ヴァン」と呼ばれ、地区名を入れて「オー・ド・ヴィー・ド・ヴァン・ド・○○」や「フェーヌ・ド・○○」と表示されています。
マールとは、ワインの搾りカス(marc)を蒸留したブランディーです。
フランスではマール、イタリアではグラッパ、ポルトガルではバガセッラ、南アフリカではドップと呼ばれて、一般には樽熟成をしないでほとんど地元消費のために造られていました。ワインを蒸留して作る一般的なブランデーとは違い、ブドウの搾りかすを発酵させたアルコールを蒸留して造ります。アルコール度数は30~60度で、多くは樽熟成を行わないので無色透明ですが、ブドウの香りを程よく残すお酒です。イタリアではポピュラーな酒で食後酒としてよく飲まれ、バール(イタリアのカフェ。日本で考えられる喫茶店とはちょっと違うかも)にも置かれています。
グラッパは度数が高いためリキュールを作成する際にも使用されていますね。EUの法律でグラッパと呼べるものはイタリアで作られたものと決められています。
日本のブランデー造りは明治20年代から行われたといわれていますが、本格的な国産ブランデーが登場してくるのは国産メーカーがコニャックで使われるシャラントタイプの単式蒸留器による高品質商品を提供し始めた昭和30年代といわれています。国産ブランデーは一般的に酒質がマイルドでコニャックに似た香気を持つのが特徴です。

スピリッツ

スピリッツとはもともと蒸留酒を指しますが、一般的にはウイスキーやブランデーなどを除く蒸留酒を指し、その中で代表的なジン・ウォッカ・ラム・テキーラが「4大スピリッツ」と呼ばれます。スピリッツはその原産国によって原料や製法が異なり、ストレートはもちろんカクテルのベースとしても広く好まれています。

穀物を主原料に、ジュニパー・ベリー(杜松の実)などを香りに付けた辛口の蒸留酒。主流派ドライ・ジン。これはトウモロコシ、大麦麦芽を主原料に連続式蒸留器でスピリッツを作り、香草類とともにもう一度蒸留して造られます。
サトウキビの搾り汁から砂糖の結晶を取った後の糖蜜から造る蒸留酒。
色の面から「ホワイト・ラム」「ゴールド・ラム」「ダーク・ラム」に分類され、風味の点からは「ライト・ラム」「ミディアム・ラム」「ヘビー・ラム」に分けられます。ライト・ラムは連続式蒸留機で蒸留し、成熟したものです。ヘビーラムは単式蒸留器を使い内側を焦がした樽で熟成させます。ミディアム・ラムは連続式蒸留機によるものやブレンドしたものなど、いくつかの方法があります。このほかブラジルでは糖蜜を濁ったまま発行し蒸留する「ピンガ」が作られてます。
竜舌欄(ヒガンバラ科の根生植物)からつくるメキシコ特産の蒸留酒。
アガベ・アスール・テキラーナという特産品種の直径70~80cmになった株の部分を使用します。単式蒸留機で2回蒸留し樽熟成しない「ホワイト・テキーラ」はシャープな味わいが特徴です。オークたるで2か月以上熟成したものは「テキーラ・レポサド」と呼ばれ淡い黄色味と樽香があります。1年以上熟成した「テキーラ・アネホ」は樽香の強いブランデーに似た風味が味わえます。
穀物を主原料に95度以上のスピリッツを取り出し、40~60度に加水調整し、白樺などの焼いた活性炭で濾過して造られます。このためクリアな癖の少ない味わいが楽しめます。
ウォッカの語源はロシア語の「ズィズーネニア・ワダ(生命の水)」の「ワダ」が変化したものといわれています。現在はロシア、アメリカ、北欧をはじめ世界各地で造られており、無色透明なもののほかに香草やスパイスで香りづけしたものもあります。

リキュール

リキュール(Liqueur)とは蒸留酒に果実やハーブなどの副材料を加えて調製したお酒です。そのまま飲むこともありますが、カクテルの材料や菓子の風味付けなどに多く利用されます。リキュールという言葉はラテン語の liquor (液体)ないしは liquefacere (溶解させる、溶け込ませる)に由来するといわれています。

果実系リキュールのうち最も一般的なものはオレンジの果皮をつかったもので「キュラソー」と呼ばれます。チェリー・リキュールには浸漬して作る「チェリー・ブランデー」とマラスカ種チェリーを使い蒸留法で造る「マラスキーノ」があります。
日本ではエキス度が2度以上のものをリキュールとしていますがフランスではアルコール分が15%以上、糖分(主にエキス分)が20%以上のものをさし、1リットル当たりの糖分が250gいじょう(カシスのみ400g以上)のもは「クレーム」と名乗れます。
種子系リキュールの代表格はコーヒー豆の成分を抽出したコーヒー・リキュールとカカオ豆を使いチョコレート風味に仕上げたカカオ・リキュールです。近年人気があるアーモンドフレーバーをもつ「アマレット」はあんずの核からでるフレーバーやアーモンドが原料に使われています。このほか、ナッツ類を使用したリキュールなどもあります。
リキュールは中世に錬金術師たちが発見した蒸留酒の技法から生まれてきました。蒸留の際に薬草・香草を加え薬用効果を求めたものが本来の始まりであり、修道院などで広く作られていました。
薬草、香草系リキュールには昔の面影を伝えるものも少なくありません。現在は上流、浸漬、エッセンス添加など様々な方法がとれています。日本では主にカクテル用に使われていますが、欧米ではストレートで食前・食後酒として広く愛飲されています。

カクテル

カクテル(Cocktail )は、主にベースとなる酒に、他の酒またはジュースなどを混ぜて作るアルコール飲料です。混酒。複数の飲料を混ぜることで独特の味、フレーバーを作ります。ベースとなる酒には、ウィスキー、ブランデー、ジン、ウォッカ、ラム、テキーラなどのスピリッツ類を使うことが多いですが、最近ではリキュール類もよく使用されます。
以下にいくつか代表的なカクテルのレシピを集めてみました。

ジン 45ml
ライムジュース 15ml
カットライム 1個(無くても良い)
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グラスにカットライムを軽く絞って皮ごと入れ、直接ジン、ライムジュースを注ぎ、氷を入れ、混ぜます。
ジン3/4
ドライベルモット(チンザノドライ等)1/4
スタッフドオリーブ1個
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氷を入れたミキシンググラスにジン、ベルモットを入れて混ぜます。ストレーナーをかぶせてスタッフドオリーブを入れたカクテルグラスにゆっくりと注ぐ。
007シリーズでジェームズ・ボンドが「Vodka Martini. Shaken, not stirred.(ウォッカマティーニを。ステアせずにシェィクで)」というセリフをきめるシーンがありますね。本来、ジンでつくるマティーニをウォッカで、おまけにシェイクして出せという意表を突いたセリフ印象的ですね。
ウイスキー 3/6
レモン・ジュース 2/6
チェリー・ブランデー 1/6
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意味は、シルク・ハットのことです。日本で古くから、愛されています。口当たりがスムーズで、自然な調和がおいしいです。
ブランデー 2/3
ドライ・ベルモット 1/3
キュラソー 2ダッシュ
アンゴスチャラ・ビターズ 1ダッシュ
マラスキーノ・チェリー 1個
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ブランデーとベルモットをミックスした、シンプルな都会を想像させます。ヤングと付きますが、古くから飲まれているカクテルです。
ウオッカ45ml
オレンジジュース適量
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この意味は、ねじ回しです。アメリカ人が本当にこれで混ぜたそうです。ジュースのような飲み物なので口当たりがよいですが、飲み過ぎに注意しましょう。
ホワイト・ラム 45ml
ホワイト・キュラソー 10ml
パイナップル・ジュース 15ml
オレンジ・ジュース 15ml
レモン・ジュース 1stp
レモンハート・ラム 2stp
パイナップル・スライス 1枚
マラスキーノ・チェリー 1個
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タヒチ語で最高という意味です。フルーツや花を飾ったカクテルは、女性に絶大な人気があります。
テキーラ1/2
ホワイトキュラソー(コアントロー等) 1/4
レモンジュース 1/4カット
レモン1個
塩適量
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スノースタイルを作ります。グラスの淵をカットレモンでぐるりと濡らします。小皿に塩を適量広げます。濡らしたグラスの淵を塩につけます。グラスを指でトントンと静かにたたいて余分な塩を落とします。シェイカーにテキーラ、ホワイトキュラソー、レモンジュースを入れシェイクする。スノースタイルにしたグラスにゆっくり注ぐ。塩が取れないように気をつけて!
カンパリ 30ml
グレープフルーツジュース45ml
トニックウォーター適量
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氷を入れたグラスにカンパリ、ライチリキュール、グレープフルーツジュースを入れ、最後にトニックウォーターで満たし、静かに混ぜる。
ウォッカ 45ml
ライムジュース 15ml
ジンジャーエール 適量
あればカットライム 1個
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モスコミュールとは「モスクワのラバ」という意味があり、ラバに蹴飛ばされたように強いという意味のお酒です。氷を入れたグラスにウォッカ、ライムジュースを入れて、最後にジンジャーエールを入れて混ぜて作ります。カットライムがあれば絞って皮ごと入れると引き締まりますね。
カンパリ 30ml
ライチリキュールグレープフルーツジュース45ml
トニックウォーター適量
ブルーキュラソー1tsp
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氷を入れたグラスにカンパリ、ライチリキュール、グレープフルーツジュースを入れ、トニックウォーターで満たし、静かに混ぜる。最後に、バースプーンをグラスに刺し、ブルーキュラソーをスプーンにうまく伝わせ、グラスの底に沈める。

ワイン

ワインは瓶に詰められた後でも熟成が進み、風味は変化を続けます。熟成期間はボルドーワイン等の一部のワインでは50年以上もの熟成に耐えるものもありますが、多くは1年から10年ほど、長いものでも20年から30年です。
安価なワインでは熟成によって品質が向上することはあまりなく、むしろ早く飲まないと劣化してしまいますので注意しましょう。作られて間もないワイン(若いワインと表現する)は、ブドウの生の味が強く、渋すぎたり、酸味がきつすぎるということもありますが、熟成が進むと角が取れてまろやかになります。また、年数が経てば総数が減るので希少価値が上がり、価格も高くなる傾向にあります。ただし熟成したワインが必ず美味しいというわけではなく、あくまで個人の好みによるところでしょう。

一般に白ワインよりもタンニンを多く含み、渋みがあります。主として黒ブドウや赤ブドウを原料とし、果実を丸ごとアルコール発酵させます。この発酵の過程で、果皮に含まれる色素やタンニンが抽出され、また果皮の色素が赤ワインの色となります。
濃厚な風味のものは一般的に肉料理に合うでしょう。また冷やすと苦味が増すので、冷やさない方が好まれます。
白ブドウなど主に色の薄い果皮のブドウを原料とし、発酵には果汁のみを使用し、白ワインの色合いとすっきりしたブドウの味わいとなり、甘口から辛口まであります。酸味の強い物は魚料理などに合うでしょう。
製法には、果皮の色の薄いブドウを赤ワインのように醸造する方法や、赤ワインと同じブドウを白ワインのように醸造する方法、赤と白の双方のブドウによる混醸などがあり、味わいも様々です。
製造の過程で発泡するようになったワインを、日本ではシャンパンと呼ぶ事も多いですが、実はシャンパンとはAOC(フランスの農業製品、ワイン、チーズ、バターなどに対して与えられる認証アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレの略)の規定に従ったフランスのシャンパーニュ地方産の発泡ワインにのみ許された呼称です。
シャンパーニュ地方以外で製造されるシャンパンと同様の製法を用いたワインをフランスではクレマン(Cremant)と呼びます。それぞれ呼称が異なりますが、シャンパン、クレマンともに発泡ワイン(フランス語ではヴァン・ムスー Vin Mousseux、英語ではスパークリング・ワイン sparkling wine)の一種です。普通の(発泡性でない)ワインも開栓せずに放置した場合などに発泡することがありますが、これは発泡ワインには含まず、品質の劣化としてあまりよろしくありません。

中国酒

中国大陸で製造されるお酒、又は中国大陸に由来する製法により造られるお酒です。
一般的には、紹興酒に代表される醸造酒の黄酒、茅台酒に代表される蒸留酒の白酒の2種を指すことが多いですが、漢方薬を含む薬酒である葯酒も含むこともあります。
商標法施行規則第6条別表に定めるところでは、商品類として「中国酒」があり、具体例としては「ウチャピーチュー、カオリャンチュー、パイカル、ラオチュー」と定められています。

もち米、米、麦麹を原料に作られる「黄酒(ホァンチュウ)」と呼ばれる醸造酒の代表格。
長年熟成させることから「老酒」「陳酒」の名がつきました。黄酒は 中国各地で生産されていますが、基本的に紹興市で採算されたものが「紹興酒」と呼ばれています。味は芳醇でマイルド。台湾の紹興酒の名前は蒋介石の故郷に由来するといわれています。味わいは大陸の紹興酒よりもさっぱりしています。
中国で最も親しまれているのが「白酒(パイチュウ)」。白酒はコーリャンや米、麦、トウモロコシといった穀物やエンドウ豆などを原料とした蒸留酒の総称です。
茅台酒、汾酒、五粮液などがあります。これは中国酒の生産量の約80%を占めています。また、土地ごとにその土地で取れる穀物を原料にその土地に伝わる技法で造られているため、味わいも香りも生産される土地によって大きく異なっています。

清 酒

日本酒(にほんしゅ)は、米を発酵させて作るアルコール飲料で、日本の伝統的なお酒の一つです。日本の酒税法上では清酒(せいしゅ)、日本では、一般には単に酒(さけ)またはお酒(おさけ)、日本古語では酒々(ささ)、僧侶の隠語で般若湯(はんにゃとう)、現代の学生言葉では「ポン酒」などと呼ばれます。

摂氏約5℃から約60℃まで幅広い飲用温度帯があります。同じアルコール飲料を同じ土地で異なった温度で味わうのは、世界的に見て日本酒だけでしょう。また日本酒は米を米麹で醸す唯一の酒であり、醸造学的にも並行複発酵で造る特異な飲料です。ただし、並行複発酵そのものは中国の紹興酒に代表される黄酒や韓国のマッコリなど、アルコール発酵に必要な糖を含まない穀物を原料にした醸造酒には一般的な発酵です。

料理で魚介類の臭み消しや香り付けなどの調味料としても使用され、近年、日本での消費は減退傾向にある一方、アメリカ・フランスを中心として日本酒、とくに吟醸酒のブームが起こっています。

焼 酎

南九州を中心に醸造が盛ん。この理由としては、日本酒の醸造に適さない高温の気候であること、焼酎は高温でも腐敗しにくいこと、サツマイモ等を原料としても作ることができ米作に不向きな土地でも醸造できることなどが考えられています。
また、長崎県壱岐や伊豆諸島など島嶼でも焼酎が醸造されており、アルコール分の高い焼酎は日本酒よりも少ない容積で貯蔵でき、狭い島でも扱いやすいことが影響していると考えられています。

酒税法によって種別基準が定められており、連続蒸留しょうちゅう(旧甲類)と単式蒸留しょうちゅう(旧乙類)に分けられています(2006年5月1日酒税法改正による変更)。酒税が政策的に安くされたことで、大衆酒として広く飲用されてきました。

基本的にはアルコールの風味が強く、味覚の個性はあっさりしていますが、加水される水によって風味・口当たりが微妙に異なり、同じ甲類であっても味に微妙な違いが現れています。一部には小麦・大麦など穀類を用いてある程度の特徴的な風味を持つものもございます。
一般に芋類や穀類、糖蜜等を原料とした発酵液をもとに、連続蒸留器で蒸留して高純度エチルアルコールを生成し、これに加水調整し造られます。 税法上、アルコール度数36%未満となっています。
米、麦などを原料とし、単式蒸留器で蒸留して作る焼酎で、日本在来の伝統的な酒類です。原料の風味を強く残し、個性が強いお酒です。多くが中小メーカーの製品であり、南九州地方が特産地として有名ですが、近年では大手酒造メーカーも生産に乗り出しています。
産地の南九州では、日本酒よりも一般的な存在で、通常、お湯割りで飲まれます。焼酎のお湯割りは、酒杯に先に湯を入れ、後から焼酎を静かに加えます。対流によって自然に混ざるのでかき回す必要はありません。お湯よりも焼酎を多くするのが基本で、酔い心地が柔らかく、香りも楽しめます。より本格的に味わうには、先に焼酎と水を合わせておき、一日おいたものに燗をして飲むとあたりがより柔らかになります。 税法上、アルコール度数45%以下となっています。

梅 酒

梅とアルコールの殺菌効果で、生水に少量落とすと毒消しにもなり、家庭でも簡単に作れることから、古来民間の健康酒として親しまれ、近年では食前酒としても飲まれています。
一般的に6月頃に収穫される青梅を35~40度程度のアルコール(ホワイトリカー(焼酎))で漬け込んだ酒で、日本を代表するリキュールです夏の喉の渇きを止め、暑気払いや疲労回復に非常に良く、また体を温める効果もありますよ。

注意! 家庭で作る場合、加えるアルコールはアルコール度数が20度以上でなければなりません。それ以下で造った場合には酒税法違反となってしまいます。そのため、10~14度の一般的なみりんなどで漬け込む場合は、腐敗の心配だけでなく法律違反となってしまうので注意が必要ですね(酒税法施行令第50条第10項の1)。

チューハイ

チューハイは「焼酎ハイボール」の略。1950年代に東京下町で生まれました。下町生まれということからも庶民の酒っという感じがあります。もともと焼酎ハイボールと称し、甲類焼酎を炭酸水で割り、果汁等で風味を付加したものでありましたが、いまは焼酎のかわりにウォッカなどを使用した缶入り・壜入り製品も「チューハイ」と称して販売されています。
日本の酒税法では、これらは一括してリキュール類として扱われています。ちなみに、日本でいうところのハイボールはカクテルの一種でウイスキーなどをソーダ水で薄めた飲料のことです。